最近(?)観た映画

最近というか、ここ数カ月で観た映画&DVDの感想です。
こうして並べてみると結構偏ったラインナップだなあ…。
昔と較べて、恋愛モノ(ホモ除く)や重めの文芸モノに食指が動かなくなったような気がする。

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『バトルシップ』Battleship   2012年 アメリカ

バトルシップ [DVD]

典型的アメリカおバカ映画、だがそこがいい、という作品です。
異星人が襲って来ました、アメリカがやっつけました、USA! USA! みたいないつものストーリーなんだけど、独善臭がなくエンタメに徹しているところがいい。
見所は、退役艦ミズーリを動かして、すごくアナログな方法で敵を粉砕するシーンかな?
戦艦好きにはたまらないものがあるはず!
日本の海自士官(浅野忠信)をカッコよく描いてくれたのも好感度◎でした。


『第9地区』District 9  2009年 アメリカ/ニュージーランド

第9地区 [DVD]

『バトルシップ』観た後、異星人襲来モノの傑作と聞いてDVDで観てみたんですが、わたし的にはかなりダメでした…。
何度か観るのやめようと思いつつ最後まで観てしまい、やっぱ観なきゃよかったと大後悔。
エビ型異星人とか、スラム街っぽい舞台とか、全体的にグロくて生理的に受け付けなかったのが敗因です。
効果音もなんかグロい感じで気持ち悪いんですよね。
目にも耳にも心地いい部分がひとつもなかったけど、それも監督の狙いなんだろうな。
SFの傑作というよりカルト作品って感じですね。
自分にはさっぱり合わなかったけど、ハマる人がいるのはわかる気がします。


『シャーロック・ホームズ』Sherlock Holmes  2009年 アメリカ

シャーロック・ホームズ [DVD]

公開時に見逃してたのを今頃観ました。
うーん、期待してたほどには面白くなかった。全体的にメリハリに欠ける気がしました。
アクションが売りと思われるわりに、そのアクションの見せ場に今ひとつインパクトないような。
それと悪役もインパクトに欠けるというか、微妙にショボくて残念だったわ。
役者さんはいいと思うんだけど……あと世紀末ロンドンって感じの雰囲気もよかったです。


『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』Sherlock Holmes: A Game of Shadows
2011年 アメリカ


【完全数量限定】 シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム ブルーレイ(2枚組) スチールブック仕様 [SteelBook] [Blu-ray]

前作より面白かったですー。
腐女子狙いの(?)シーンも前よりあからさまでしたね(笑)。
滝の話までやるとは意外だったなあ…。
最後のシーンは乱歩の人間椅子を思い出してしまいました。
一体いつからあの部屋にいたんだろう、ホームズ。


『裏切りのサーカス』Tinker Tailor Soldier Spy  2011年 イギリス/フランス

Tinker Tailor Soldier Spy/裏切りのサーカス[UK-PAL][Import]

なんというおっさんパラダイスな映画。
原作はジョン・ル・カレのスパイ小説で、冷戦真っ只中の1970年代が舞台です。
諜報合戦の裏側に交錯する男たちの愛憎が、もうとてつもなく濃くて、それだけでお腹いっぱいになります。萌えです。
難点は、時系列が行ったり来たりでわかりにくいことかな。
あとメインふたりの同性愛関係も、物語のキーになるわりにわかりづらい。
まあ原作読んでれば余裕なんですが、私は読んでなかったのでちょっと混乱しました。
でも面白かったので満足。DVD出たら、また観ますー。
そうそう、BBCのシャーロックの中の人が出てた! ゲイの役!
もう一人の若手スパイ役やってたトム・ハーディもよかったな〜。
『ダークナイト ライジング』にも出てたし、これから露出増えそうな感じ。 


『ダークナイト ライジング』The Dark Knight Rises  2012年 アメリカ/イギリス

ダークナイト ライジング [DVD]

これにてノーラン版“バットマン三部作”終了かあ……淋しいな。
冒頭の飛行機アクション(?)が凄かったです。あれ全部CGナシなんてすごすぎるわ…。
物語的には、わりと無難なアメリカンヒーローものとして完結してるんじゃないでしょうか。
ものすごくよかった!ってほどではないけど、面白く観れました。
つい前作の『ダークナイト』と較べちゃうんだけど、あれはジョーカーありきの世界観だからなあ。
ヒース・レジャー亡き今、あの延長線上の物語はもう作られないのかと思うと、やっぱりちょっと残念かな。
あとは、キャット・ウーマン役のアン・ハサウェイが綺麗でかっこよくて、目の保養でした。主役のブルースより印象に残ったかも。


[おまけ]
『CASSHERN(キャシャーン)』  2004年 日本

CASSHERN [DVD]

なんじゃこりゃあ〜。
これ映画じゃないでそ。PVでそ。
脚本・構成・演出、どれひとつ物語の体裁をなしていない…。正直想像以上だったっす。
伝説の『デビルマン』はこれよりすごいのか…どんだけのもんか見たくなってしまう私はドMかもしれない。

腐女子としては見逃せない

トヨタの↓のCM、すごいですねw
http://www.youtube.com/watch?v=zVwJrAr7GkY (トヨタ オーリス)
これっていわゆる“男の娘”ってやつでしょうか?
天下のトヨタ様がこんなCM作るとは……いいぞもっとやれ。

そういえば、今更感ハンパないんですが最近“bromance”なる言葉があるのを知りました〜。
近年の欧米ヒット作品におけるキー要素の一つとかなんとか??
そういやアメリカ映画って、昔から同性愛ネタを隠れたテーマに使うの好きだったよね…『ベン・ハー』とか『明日に向って撃て!』とか。
その点ヨーロッパの方がオープンというか、あからさまな作品多いイメージ。
ターゲットとなる市場の違いでしょうか。

で、ここ数年はまたちょっと違う流れが来てる気がする…。
と思ってたんだけど、これがつまり“ブロマンス”だったわけなんですね。
思い起こせば『ブロークバック・マウンテン』(観てないけど)あたりから始まっていたのかも…。
最近じゃあ、映画『シャーロック・ホームズ』とか、もろそうだよなあ。
(RDjr自身が「主役二人はゲイカップル!」って公言してるのが笑える)
おまけに(?)バットマンの作者までバットマンはゲイとか云っちゃうし…ってどうなんですか、それ。
まあ腐女子にとっちゃ有難いことではあります。
(ていうか腐女子って世界的にマーケティング対象になってんですかね? うーん……)

そして“SHERLOCK”なんですけど、これはもうどこからどう見てもブロマンスですよね!
そもそも原作からして元祖みたいなもんだしな……あれを現代に置き換えて作るとなるとやっぱそうなるよね!みたいな。
私、小学生の時にホームズシリーズと明智小五郎シリーズにはハマったけど、アルセーヌ・ルパンは今ひとつ惹かれなかったんですよね。
でもってホームズとワトソンが別居してる話よりも、同居してる話の方が断然好きだった……話の筋にはまっっったく関係ないというのに。
今にしてみれば、無自覚ながら腐女子アンテナが作動してたとしか思えないわー。
いやあ三つ子の魂百までってやつですね。

話がそれましたが、“SHERLOCK”は、現代に生きるH&Wとしてのふたりが唯一無二の友(?)となってゆく過程を、英国らしくスタイリッシュに21世紀の今という空気感を滲ませながら、ミステリ成分と同等の比重で描いている、そういう作品かなと思います。
その描き方がホモホモしいのもまた現代的で面白いよね!という。
基本的にゲイネタはわりとギャグっぽく入れられてるんだけど、なにしろ英国式ユーモアなのでどこまでネタなのかわからず軽く踊らされてしまう…そういうM心をそそるところも好きですっ。

しかし、シーズン2の第3話(原作の「最後の事件」にあたる話)は切なかったな。
シャーロックからジョン(ワトソン)への最後の電話とか、ジョンがシャーロックのお墓の前でひとり、シャーロックに語りかけるシーンとか、もう辛すぎて見てられないって感じです。
「君に逢うまで、僕は孤独だった」ってジョンの言葉には泣けたわ。最後の「僕のために奇跡を起こしてくれ。死んだままでいないでくれ」ってところも……滲み出る愛情が切ない。
役者さんの演技もすごいんですよね。
較べちゃいけないと思いつつ、今の日本のドラマや映画の惨状を思うと……はああああ。

ジョンのためにもシャーロックには早く復活してほしいところですが、なんでもシーズン3の放映予定は来年10月だとか。
あ、あと1年以上も先……(…)。
それまでは意地でも死ねないわー。SHERLOCKとヤマトを心の支えに生きよう。

そしてこれを機会にブロマンスな海外ドラマ探索の旅に出るべ、と思ったら『トーチウッド』というこれまた英国ドラマに当ったので早速TSUTAYAへ行ってくることにします。わくわく。