トロピカーナ・ハラヘリーナ

読んでる本が終らねえええ!
これ読み終えたら、次は萌え同人誌読むんだ…ふふふ…。

トロピカーナ☆



スーパーへ買物に行ったら珍しくトロピカーナが安売りされてたので、うほっとばかり買ってきました。
3本くらいまとめ買いしとけばよかったかなあ。
私、グレープフルーツジュースが大好きで、特にトロピカーナのがお気に入りだったんですが、昨年あたりからものっそ値上がりしちゃったんですよねえ(つってもウン十円なんですけども)。
塵も積もれば…ということで、何故か値上がりしてないミニッツメイドを呑んでたんだけど、やっぱ求めている味とは違うっ!(何様!?)
トロピカーナ、どうか来年は値下がりしますように。チーズ類全般とカップヌードルともども。
ついでに、自分の衝動買い癖も改善されますように。

グレープフルーツジュースといえば、ホテルの朝食で出るやつはなんであんなに美味いんでしょうねえええ。
もしかして正体はただのトロピカーナかもしれないのに。
旅先のホテルという非日常空間のなせる業でしょーか。

今読んでる本を今年中に読了したら、もう1回更新したいところですが…むむむ、無理っぽい。
あ、年賀状も書いてないや…やばす。

みなさま、どうぞよいお年を。

落下の王国

the fall



今月2本も映画館で映画を観ている! すごい。
なにしろ去年なんて年間1本しか観に行ってないので…。
でも、この作品とか『12人の〜』とか観るとつくづく思うんだけど、やっぱり映画は映画館で観るのがいいですね。

さて『落下の王国』、なんといっても映像美が圧巻だった。
観る前から相当愉しみにしてたんだけど、実際スクリーンに映し出された映像はまさに“筆舌に尽くしがたい”美しさ。
オレンジ色の砂丘と真っ青な空、海を泳ぐ象、神秘的な宮殿の完璧なシンメトリー、と夢の中に出てきそうな風景が次から次へと展開してゆく。
そこに乱舞する色彩の鮮やかなことといったら、本当にこの世のものとは思えないほど。
安っぽい映像がひとつもないんだよね。眼福でした。

出てくる風景がどれも壮大で非現実的に美しいもんで、小さな島国の住人である私は「これってCGだよね」と思い込んでいたのだが、驚いたことにCG一切なし、すべてロケ撮影なのだそう。
す ご す ぎ る !
ロケ地は、インド、南アフリカ、イタリアやバリ等々、世界各国に及ぶそうで、監督の苦労とこだわりが察せられます。

ストーリーは、自殺願望のある青年が少女に語る物語を軸としていて、おとぎ話ともファンタジーともつかぬ内容になっている。
しかしながら、青年の語る物語に整合性はなく、よってカタルシスもない。
ただ心のあるがままに、ある時は冒険活劇として、ある時は救いのない悲劇として、語られてゆく。
最終的には聴き手である少女の力によって、青年の物語は軟着陸を果たし、彼自身もまた暗闇を抜け出すのだが、このクライマックスが今ひとつ真に迫ってこなかった。
少女をはじめとして役者の演技はみな素晴らしいんだけど。「ドラマ」としてはやや微妙。
青年の背景や人物像が曖昧すぎたために、彼の物語の輪郭もぼやけてしまい、結果的に普遍性を持たせられていないように思った。

設定自体は箱庭療法のようで面白いと思うんだけど、でもその、個人の内へ内へと向かうところから観客を巻き込む普遍性を生み出すことはまた別問題で、そして、それが一番難しいことなんだろうと思う。

2勝1敗みたいな

MYSTERIOUS DAM!シリーズが出ていたあああ! それも1ヶ月も前に…。
早速買ってきて速攻で読みました。
ついでに積読BLタワーを少し崩してみた……んだけど、改めてチェックしてみると、もう読みそうにない未読本が結構あるんだよな。
古本屋に持ってくのは恥ずかしいし、可燃ごみに出すのは気が引けるし、うーんうーん、どうしよう……。


『電脳天使殺人事件』五百香ノエル/画・松本花

新作読めてうれしいでっす。やっぱこのシリーズ好きー。
毎度のことながら物語終盤になると、さあ天音が窮地に陥るぞー、浮名が助けに来るぞー、とワクワクしちゃうんですよね。黄門様の印籠登場みたく。
でもマンネリっぽく感じないのは、キャラの内面描写が毎回どこか新鮮だからかも。
最初はまるで翳のなさそうに見えた浮名が、実はドロドロとしたものを抱えていたりとか。
そういうのが、薄皮をはぐように見えてくるところに萌えます。

『愛の深さは膝くらい』依田沙江美

これ、奥付見たら4月発行になってた…半年以上寝かせてたのか。3ヶ月くらいかと思ってたのに。
高校生モノって依田さんの得意パターンなんすかね。今回も可愛くて萌えましたー。
攻の先生がぜんっぜん罪悪感ないところがいいわ(笑)。
外面よくて、一見先生っぽいんだけど、やる気とか使命感とかそんなもんナッシングのニート予備軍のチャラ男くんなとこも、こういうのいるいるーとリアルで面白かった。
で、そんな軟派な攻が不意に誠意を見せたりすると五割増しでカッコよく見えるんだよねえ。
当て馬(?)師範代の車をボコりそうになるシーンとか。おー、やる時はやるんだな、とポイント急上昇でした。
受の昴の耳年増なお子様っぷりも可愛い…。でもこれ、本懐遂げるまでに相当かかりそうだよね…(笑)。

『死ぬほど好き』山田ユギ

うーん、これはイマイチだった。
とりあえず萌えがあったのは「明烏」と「夢泡雪」かな。
受の「君みたいな子に本気になって捨てられたら、たぶんもう立ち直れない」という述懐が切なかった。
なんかこのカップルって、“ノンケ”とか“ゲイ”とかの言葉がハマるというか、本当にこんなシーンが日本のどこかで展開されてそうな気がしました。
あ、それと「愛がどうした」の親カプ、見覚えあるなと思ったら、前の短篇集に出てたんですね。読み返してみようっと。

12人の怒れる男

小鳥



上映終了日に駆け込みで観て来ました。
マイナー映画だと地方は2週間しかやらないから辛い…ま、やってくれるだけありがたいんですが。

シドニー・ルメットの『12人の怒れる男』のリメイクで、舞台は現代ロシア。
重かった……でも、よかった。
そう、「映画館で観られてよかった!」と久々に思ったかも。

背景に戦争(ロシアのチェチェン侵攻)や民族問題が絡んでくるので、そこだけ抽出すると、なんかもう途轍もなく重い。
重すぎて、いろんなプレッシャーがスクリーンから伝わってきて泣ける。
でも、かといって別に戦争がテーマというわけではない(と思う)。
重いんだけど殺伐としてはいないんだよね。むしろ美しく叙情的、で、時にユーモラス。
黒い土の匂いを含んだ、ロシアの風を感じられるような。

文学といい音楽といい映画といい、ロシアの芸術って本当に重厚だよなあと思う。
ヨーロッパ的な、ゴシック建築みたいな重厚さではなく、どこか土のにおいのする原初的な重厚さ。
なんだか不思議と懐かしい。

作品の内容は、養父を殺した罪で起訴されたチェチェン人の少年を巡り、12人の陪審員たちが有罪か無罪かを審議し、判決を出すまでの密室劇。
最初はみなやる気がなく(このへんもロシアっぽいと思う)、1名を除いて有罪に票を投じていたのが、議論を重ねるにつれ、1名また1名と無罪に転じていく――というお約束の流れなのだが、脚本がいいのかとにかく惹き込まれる。
2時間40分という長さを感じさせない作りが純粋にすごいと思った。
しかし、みんなよく喋るんだよな。さすがはロシアのオヤジ。
個人的な見所は、カフカスの踊りと最後のどんでん返しだろうか。
というか、正確にはどんでん返しではなく、めでたしめでたしで終りそうなところへ冷水を浴びせかけられた感じなのだけれども。
現代ロシアの抱える病の根深さに愕然とさせられるシーンだった。
それでも、最後に希望は残る。人を救うのもまた人間であるという、監督のメッセージがそこにあるように思った。

12人の陪審員たちに役名はないのだが、一人だけ、ミハルコフ監督演じる“陪審員2”(一番カッコイイ役だったり)には自分の名前(ニコライ)を名乗るシーンがある。
これってやっぱりなんらかの意味を含ませているからだよね。
というわけで、「ニコライ」って、子供の守護聖人・聖ニコライにかけてるのかなと考えてみた。
あと、他の陪審員の戯言に出てくる「愛人Juri」は「陪審=jury」にかけてるんだろうなとか、そういうのを発見するとちょっと愉しい。