ブラームスはお好き?

じゃじゃん!! いきなりデカい画像ですみません。 
タンブラーで見かけて、あんまり綺麗なのでうっかり保存してしまいました。
目と眉、特に目の美しさは特筆モノじゃあないでしょうか!?
この冴え冴えとした碧に較べてやけに肉感的な唇が、なんかアンバランスな魅力を醸しているというか。
しかし、この彼が何者なのかまったく謎であるという…w
キーワードならぬキーピクチャーでググれる機能とかあればいいのにー。

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顔立ちにしろ身体にしろ、美しい造形って名画みたいなもんですよねえ。
時間を忘れてうっとり見入ってしまうという点で……。

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私、音楽は広く浅く聴く方なんですが、それでも作曲家や歌手の好悪はありまして、クラシックで云うと昔からブラームスが嫌いなんです。
と云いつつ例外的に1枚だけ持ってるCDがあって、それが↓の弦楽六重奏曲第1番です(第2楽章のみ)。



こないだ、この曲(の第2楽章)とベートーヴェンの7番(の第2楽章)を連チャンで聴いてて、なんでブラームスがダメなのか、でもこれだけCD買ったのは何故か、色々思い出したので書き留めておこうと思いますw

ブラームスの何が厭かって、情緒過多なところが厭で、その情緒――というよりも情念を楽曲内で昇華出来ず(せず?)に、そのまま垂れ流してるようなところが最高に厭!だったんです。
その昔、学生時代の話ですが、教授が研究室でブラームスを聴いてたら、たまたま入ってきた別の教授に
「なんだこれは。演歌じゃないか」と云われた、という話をしてて、私は、ああそうか、演歌と思えばいいのかとなんか妙に腑に落ちた記憶があります。
演歌なら、確かに生々しい情念の世界になるよなー、みたいな。
弦楽六重奏曲第1番第2楽章はその代表格のような曲で、実は一番嫌いだったのです。
(今でも、好きとは云えない…)

その感じ方が変ったのが、ルイ・マルの『恋人たち』(上の動画に使われてます)を観た時でした。
『恋人たち』は、退屈な結婚生活を送る上流階級の女性がふと知り合った男と一夜を共にし、その情熱の赴くままに夫も子供もすべてを捨てて、男と一緒に去ってゆく……という、実にシンプルな不倫話です。
なんですが、そこはそれルイ・マルなので、倦怠感と情熱の対比の中に恋の美しさと儚さを描き出す、そんな感じの佳作になってます。

特に印象的だったラストのナレーション。

ふたりは長い旅路についた。
その気持ちの不確かさに気付きながら、そして、あの一夜の幸福を再び手にすることはないかもしれないと知りながら。
すでに、不実な夜明けの時間の中で、ジャンヌは疑っていた。
けれど、後悔はしていなかった。

最後をこれで締めるところが、いかにもフランス映画だなあと思いつつ、恋の甘さ、苦さ、そして残酷さが鮮烈だった。

この作品のBGMとして使われていたのが、件の第2楽章です。
ルイ・マルは元々音楽の使い方の巧い人だと思うけど、これもすごくハマってたなあ。
たぶん、バッハでもベートーヴェンでもダメだったと思う、ブラームスでないと!
不倫の恋という生々しい情念にシンクロしつつ奏でられる弦の音が美しいんですよね。
初めてブラームスを美しいと思った瞬間……まさに適材適所、的な。

ヒロインのジャンヌのように、一時の情熱にまかせてすべてを捨て去るなんてあり得ない。
でも、心のどこかで、たぶん1%位の確率で、そうするかもしれない自分がいることも否定出来ない。
この第2楽章を聴くと、そんな不穏なざわめきを覚えて落ち着かない気分になるんですよねw

ブラームスは、ベートーヴェンになりたくてなりたくて、でもなれなかった人、だと思っているのですが、先述の2楽曲を聴くとそれがよく分かる……ような気がする。
同じように心を揺さぶるんだけど、その揺さぶり方が対照的というか。
そして、やっぱベートーヴェン圧勝だよね、比類ない美しさだわ、などと思いつつ、たまに聴くブラームスはそれはそれで新鮮だわ、とも思うのでした。

ベートーヴェン 交響曲第7番第2楽章
http://www.youtube.com/watch?v=1ush9KmInr8

謹賀新年

巳年
©http://www.yubin-nenga.jp/


あけましておめでとうございます。

新年最初のエントリーを書くたび、去年は何書いたっけ?と前年の自分を振り返ってみています。
大体寝正月なのは鉄板…(笑)。ハマってるものが微妙に違うのが、我が事ながら興味深いです。
なんか萌えの移ろいというか、心の移ろいを目の当たりにしているようで、ひとしきり思い出に浸ってしまうのでした。

で今年は何をしているかというと、QAFの二次小説を延々読んでいます。
二次小説、英語ではFanFiction(縮めて"Fic"になるらしい)というそうで、紙媒体じゃなくてオンラインで発表するのが普通みたいです。
日本と違って特に地下に潜ることもなく、堂々と書かれてるところがすごい。
スタッフに知られてもノープロブレム、というか殆ど公認になってるような?
ベストファンフィクション賞なんてのもあるし、なんか意識の違いとか文化の違いとか、いろいろ感じられて面白いです。

アメリカって著作権にうるさいイメージがあったけど、二次小説はそれに抵触しないって扱いなのかしら??
ウェブ発表で利潤追求を目的としないからOKとか?
その一方で年齢制限は厳しく(作品ごとにレイティングがついてる)、そして肖像権についてはゆるゆるな感じ…うーんカオスw

ところで、海外(主に英米)のお仲間のブログなど読んでいると、結構な頻度で日本のマンガやアニメの話題が取り上げられてて、その度「おおお!」とテンションが上がってしまいます。
日本のサブカルチャーって思ったより浸透してるんだなあ…と思うと、なんか嬉しい。
一番よく遭遇するのがジブリ作品とポケモン。ガチでワールドワイドな人気なんですねえ…。

そうそう、BL小説の感想上げてるところもありました。
和泉さんの「罪」シリーズとか、英田さんの「エス」シリーズとか。
表紙は全く同じでタイトルが英語!(笑)
なにげに色々翻訳されてるんですね〜。「エス」は2巻までしか出てないみたいなので(これって全4巻位でしたっけ?)、時間差はだいぶあるようですが。
(※追記:その後「4巻まで読んだわ」というコメントがあったので、全巻翻訳されてるようです)
「受け」と「攻め」が"uke"&"seme"、とまんまなのにもびっくり。
萌えの力って国境を超えるんだわー。