昔はよかった的な

「ちょっと横になるだけ」とベッドに寝転んで、そのまま朝まで爆睡というパターン、今まで経験なかったんだけど、昨夜ついにやってしまった。
化粧も落さず、風呂も入らず……なんという王道パターン。今日が休みでよかった。

TSUTAYAが100円レンタルやってたので、久々にDVD借りてきました。
1976年の大河ドラマ『風と雲と虹と』です。
ここのTSUTAYAはなかなかマニアックな品揃えで、大河のDVDも多分全部揃ってるっぽい。
が、大河は本数多くて場所取る上に回転率悪そうなので、いつ撤去されるかわかったもんではない。
というわけで、観れるうちに観とこうと借りてきた『風と雲と虹と』。なんとなくこれが一番最初になくなりそうだったので。
ていうか、わたし的には、無駄に(と思える)だだっ広いスペース取ってる韓流&米ドラマをこそ減らせよ!と声を大にして云いたいっ!!
これのおかげでマイナー洋画がごっそり消えた時はめっちゃショックだったのさ……。
TSUTAYAも営利第一だから仕方ないんだろうけどさ…でもなあ…ぶちぶち(以下エンドレス)。

話が逸れましたが、『風と雲と虹と』。
この当時のNHKは、予算の関係でビデオを重ね撮りして使い回してたとかで、なんとこれが(完全版として)現存する最古の大河ドラマだそうです。
それも、ビデオが“たまたま”発見されたんだったか、スタッフの個人所蔵のビデオを寄付されたんだったか、とにかくそういう偶然性の強い理由で発売に至ったらしい……。
えええーーー! みなさまのNHKがそんないい加減なことでいいんですか!?
ちなみにこの翌年の『花神』、映像として残っているのはたったの 1 話 だそうです。(総集編除く)

またしても話が逸れましたが、えーと、本題は何かというとずばり、昔の大河はすごい!ということです。
『風と〜』は平将門(加藤剛)を主人公に、平貞盛(清盛のご先祖様/山口崇)や藤原純友(緒形拳)を脇に、将門の死までを描く、ごくシンプルな構成の物語になってます。
まだ序盤なんだけど、脚本はもちろん、役者の演技・存在感、すべてにおいて風格が漂ってる……なんか格の違いを見せ付けられた感じっす。
そんでもって面白いんですよ!(ここ重要)

将門が、祟り神的な後世のおどろおどろしいイメージとは180度真逆の爽やかで高潔な青年。
ただし高潔すぎて融通の利かないところがある。そして、それが元で身を滅ぼすことになるんだろうな…というのがなんとなく伝わってくるんですね。
好むと好まざるとに拘らず、謀略の渦に巻き込まれてゆく、その包囲網が見えるかのようなんですよ。
そのそこはかとなく漂う悲劇性がですね、観ていて辛くもあり、たまらないんだけど、物語に厚みを与えている気もするんです。
もうこのへんは脚本と原作と、それから演じる役者さんのすごさなんでしょうね。
加藤剛はまんま将門って感じですね。ハマってます。

剛さんは云うに及ばず、山口崇、草刈正雄(鹿島玄明)と、俳優がみな若い、そしてハンサム!
イケメンってノリじゃないんだけど、まあとにかく目の保養です。
特に新鮮だったのが草刈正雄。こんなにきれいな人だったんですね!
ミステリアスな役柄も相まって、えらいカッコよく見えます。
草刈正雄といえば、昔観てた『真田太平記』にも出てたっけ、そういえば。
これも面白いドラマだった(殆ど憶えてないけど)。ていうか「面白かった」ということだけ憶えてる。
あー思い出したら無性に観たくなったので、『風と〜』の次は『真田太平記』コンプすることにしよう。

ところで、一番最初に観た大河は『草燃える』でした。
大河ドラマって毎回観てたわけじゃないし、殊更思い入れがあるわけでもないんだけど、『草燃える』だけはかなり思い入れがあって、今もって一番好きな大河です。

これ観たとき小学生だったので、どこまで理解できてたのか謎ではあるんですが、権謀術数渦巻く人間ドラマがとにかく面白かった記憶がある。
源氏三代から北条氏へと権力が移ってゆく過程で、どんどん人が死んでゆく、いわば北条氏による粛清の歴史ですかね。
殺伐・ドロドロのダブルコンボで、赤子殺しなんかも容赦なく描かれてるんですよ。
最終回、琵琶の音を聴きながら、北条政子(岩下志麻)がひとり、死んだ者たちに想いを馳せるシーンがあるんだけど、ここの無常感はハンパなかった(回想される死者の数もハンパなかった)。

昔の(少なくとも2000年より前の?)大河は概ねそうだったと思うけど、歴史を単純な善悪の視点からは描いてなかった。
ある意味健全でしたね。

それにしても『草燃える』、これこそ一番観たい大河なのに、欠落している話があるせいで完全版が出ないんですよね…。
今、ケーブルの時代劇専門チャンネルが視聴者に呼びかけて欠落回を埋めていってるらしいんだけど、なんで本家のNHKがそれやらないの??
現行大河はあの体たらくだし……NHKの考えてることが本気でわからん!

ハゲタカ

image of the HAGETAKA


7月に入って仕事がすんごい暇になったんですが、時間があればあったでダラダラしてしまうなあ…。
忙しくて何も出来ず、暇でも何も出来ない……。

映画『ハゲタカ』の感想を書こうと思ってるうちに上映が終了してしまいました…。
1ヶ月あまり…祭の渦中にいるとあっという間ですね。ああ、毎日ワクワクドキドキで楽しかったなあ。
(でも仕事してる間は異様に長い1ヶ月でもあったという)
六本木と新宿はまだしばらく上映してるそうで、なんか細い糸に希望を託したくなりますね。
このまま粘りに粘って上映続けてくれないかな。来月東京行くので、それまでやってて! お願い!
そういえば、お台場のガンダムが8月いっぱいなんですよね。あれも記念撮影してこよう。ふふふ。

結局、試写会含めて3回観たんだけど、初回と2回目以降では結構自分の中の感ずる部分が違ってて、そのへんも面白かったです。
思ったより劉の存在感が大きく、しかし、心情を忖度するのが鷲津以上に難しい人物のため、最初はどう捉えていいのか戸惑ったんですよね。
ドラマ同様、あるいはそれ以上に、脚本が行間を読ませる作りになっていたせいかもしれない。
劉にしろ鷲津にしろ、セリフよりも表情や仕草、沈黙こそが雄弁にその心情を語っていたんじゃなかろうか。
何か観客の想像力を試すような、非常に余白の多い作り――そういえば、こういうのってちょっと能っぽくない?
や、もちろん、ハゲタカに謡曲めいたところなんてないんだけど、なんか余白に重きを置く作劇法が能っぽいかなあ…と……。
でも、その日本的感性に寄り添う作りが、題材のドライさに作品性を与え、独特の『ハゲタカ』的世界観を生み出しているようにも思えるのです。

ツッコミどころも、やはりドラマ同様結構あると思う。しかし、それを凌駕する魅力があるんだよなあ。
考えてみれば、世に名作と謳われる作品ってそういうの多くないですかね?
ところで、スタンリー株が暴落するシーン、なんかデジャヴュがあるなあと思ったら、同じ林宏司脚本の『ビッグマネー!』に似たようなシーンがあったんだった。
これ、メガバンク潰しの話なんだけど、風説の流布から銀行株を暴落させるクライマックスシーンがちょうどリヴァイアサンの断末魔って感じで、スタンリーのシーンに重なるものがあるんですよね。
『ビッグマネー!』も実際トンデモな部分あったんだろうけど、そんなことどうでもいいくらい、とにかく面白い作品でした。
林脚本のキレのよさは尋常じゃないと思う。

それにしても、劉は美しかったな…。札束がひらひら舞うシーンなんてもう、目が釘付けになっちまいましたよ。
このシーンと、CLICがアカマから手を引くと聞いて机の上をばーん!と叩くシーンが、劉絡みだと特に好きかな。
映画全体で一番好きなのはラストシーン、赤土の大地に佇み、それから歩き出す鷲津のシーンです。
あの大地って、きっと劉の原風景なんですよね。
劉の辿った道のりを思い返すと、どうしようもなくやるせなく、泣けてしまうのだけれど、最後、新たな戦場へと(或いは“資本主義の焼け野原”へと?)踏み出すかのような、鷲津の確かな足取りになんだか救われた気がした。
そう、そして人生は続いてゆくんだよね…。

次があるとしたら、やっぱり守山くんが何かしら絡んでくるのかな。考えただけでワクワクしてしまう。
ああ本当に続篇あるといいなあ。

懐メロ大会

気がつけば、前回更新から3週間経っていました。
6月、長かったー!!
政府もさー、秋にGW作るくらいなら6月に祝日作ってくれよ。いや作ってください。お願いします。
月末に大仕事(?)控えてたこともあって、かなりいっぱいいっぱいで過してたんですが、無事に終って開放感に浸ってます。
やりたいことはいろいろあるんだけど、とりあえず『ハゲタカ』をもう1回観に行きたいです……試写除いて1回しか行ってない。
街中にもシネコンあればいいのに。

それで、こっちも前々からやろうと思ってた、mp3ファイルをCDに焼く作業をやった。
作業やりつつ、mp3はビットレートだのエンコーダだので音質がすんごい左右されるということを学んだのだった……エンコーダはLAME3.9x以上! ビットレートは最低192kbps、できれば256kbpsで!ですよ、みなさん!
いやー、でもホント、エンコーダ違うだけでこんだけ音質に差が出るのかって、なんか目から鱗みたいな。
ていうか、これ書いてる自分はつくづくオタクだなーと思った(笑)。

作成CDの曲目リストもついでに書いとこ〜。

Tunnel of Love -- ブルース・スプリングスティーン
At First Light -- パトリック・オハーン
Lose Yourself -- エミネム
Sympathy for the Devil -- ガンズ
Bette Davis Eyes -- キム・カーンズ
Like a Prayer -- マドンナ
Live To Tell -- マドンナ
Always on My Mind -- ペット・ショップ・ボーイズ
Merry Christmas Mr. Lawrence -- 坂本龍一
Africa -- TOTO
Beautiful Day -- U2
This Is Love -- 宇多田ヒカル
Jump -- ヴァン・ヘイレン

超80年代ですよ。21世紀の曲が3曲しかねえ!

ところで、ものすごく久しぶりにパッヘルベルのシャコンヌを聴いて、「映像の世紀」のテーマ曲に似てない?と思ってたことを思い出した。
思い出したら無性に聴き較べてみたくなり、早速ネットで映像の世紀テーマ曲を捜してきました。
やっぱりシャコンヌの最初に現れる主題に似てる! 2小節くらい!
トム・ソーヤの冒険の「♪ミシシッピリバー〜」のところが昴のイントロに似ている! ってくらいのピンポイントさ(笑)。
ていうか、改めて聴くと、むしろバッハのシャコンヌを想起させるな、パッヘルベルのシャコンヌ。
と思って調べたら、バッハはパッヘルベルと師弟関係にあったんですね、なるほどー。
(追記:師弟関係にあったのは、バッハではなくバッハの兄らしい)
まあなんにしろ、パッヘルベルのはオルガン曲ならでは、バッハのはバイオリン曲ならではの良さがあって、甲乙付けがたい名曲だと思います。

パッヘルベルのシャコンヌ ヘ短調
http://www.youtube.com/watch?v=VPkWBbmV2FE